ガソリンが届くまで
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 日本は,原油のほとんどを海外からの輸入に頼っております。
 輸入先を国別にみると、サウジアラビア・アラブ首長国連邦(UAE)・イランの3ヵ国で総輸入量の二分の一以上を占め、中東地域に83.6%(23年度実績)を依存しています。
 中東地域からは、大型タンカー(20万〜30万トンクラス)でペルシャ湾からホルムズ海峡〜マラッカ海峡を通り、日本(オイルロード)へ運ばれ、距離はおよそ1万2000q、約45日間で往復航海をします。
国及び地域別原油輸入比率平成23年度
 
 海外から運ばれてきた原油は、石油備蓄基地に貯蔵されたり、製油所では常圧蒸留装置を使って石油製品に精製されます。
 製油所の常圧蒸留装置では原油が加熱され、蒸留塔に送られ沸点の低い留分から高い留分に分けられ、沸点別に石油製品が抽出されます。
 蒸留塔の底に残った残油は、重油やアスファルトになり、ガス留分はプロパンガスになります。
常圧蒸留装置の仕組み図
 
 また、原油から精製される石油製品の割合はほぼ一定で、ガソリンや軽油、冬季には灯油など特定の製品だけを生産することは困難です。
 そこで余剰な重油などを不足するガソリンや軽油を作る装置を導入してバランスが保たれています。
 ガソリンや軽油・灯油等に精製された石油製品は、内航タンカーやタンク車等で製品中継基地である油槽所に運ばれます。
 鹿児島県の場合、鹿児島市の谷山港に油槽所があり、本土地区の需要のほとんどを担っています。県境地域は、熊本県・宮崎県から一部運ばれます。
 離島地区(熊毛・大島)は各島毎に1ヶ所または数ヶ所の油槽所があります。
 鹿児島県には製油所がないため、県外の製油所から石油製品が運ばれ、離島地区の油槽所へは谷山港からではなく、直接製油所から製品が運ばれます。
 油槽所から更にタンクローリーなどでSS等に運ばれ、皆さんの手元に届きます。
産油国からサービスステーションまでの流れ
流れ図