API、API度
 米国石油協会(American Petroleum Institute)が定めた原油および石油製品の比重を示す単位を「API度」という。水と同じ比重を10度とし、数値が高いほうを軽質と定めている。
 原油の場合、39度以上を「超軽質」、34〜38を「軽質」、29〜33を「中質」、26〜28を「重質」、26以下を「超重質」といい、一般に軽質原油のほうがガソリン成分を多く含み高額で取引される。
 また、潤滑油の中で自動車用(モーターオイル)に使用されるガソリン車用のSA(〜SJ)、ディーゼル車用のCA(〜CF)のグレードおよび使用区分を示す記号は、「APIサービス分類・規格表」に基づいて用いられている。
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A重油

 重油の中でも軽油に近い性状で、硫黄分の低いLSA(硫黄分0.5%以下)と、硫黄分の高いHSA(硫黄分2.0%以下)の2種類に大別されます。農耕機や漁業用の中小型船舶の燃料として使用されるほか、工場やビル、ビニールハウスのボイラー・暖房などにも使用されます。

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CIF
 貿易の取引条件のひとつ。運賃保険料込み値段。コスト(=C)、インシュランス(I)、フレート(F)の合計値で、原油CIFの場合、産油国からのタンカー輸送費と保険料を含んだ価格を指す。FOBに仕向港までの保険料と運賃を加えた価格。
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COP
 Conference On Grobal Warming Partiesの略称で、COP3は京都で1997年に160ヵ国代表が参加して開催された「地球温暖化防止京都会議」の略称。COP3では日本や欧米先進各国、ロシアなど36ヵ国(ANNEX I、条約付属書締約国)に対する2008〜12年を目標年とする温室効果ガスの排出削減量を設定した。日本の削減値は1990年比6%。米国は7%、EUは8%。36ヵ国平均削減値は5.2%。
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C重油
 船舶などの大型のディーゼルエンジン用、火力発電や大型タービン船のボイラー用、製鋼所の加熱炉用の燃料などに使用されます。

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DD原油
 (Direct Deal)の略で、産油国(または国営石油会社)と消費国石油会社との原油取引。石油メジャーや商社、ブローカーを経由しないで調達するもので、メジャーからのターム物と並んで、現在の国内原油調達の大勢を占める。

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FOB

 Free On Boardの略で、貿易の取引条件のひとつ。本船渡し値段ともいう。売主は買主の手配した船舶などに、契約した貨物を指定された港で積み込めば引き渡し義務を完了する。ここまでの費用を含んだ価格をFOB価格といい、この後に発生する輸送費、保険料を含んだものをCIF価格という。

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GG原油
 (Government to Government Deal)の略で、原油の政府間取引。DD原油 が単なる原油取引であるのに対し、GG原油は産油国の求める工業化、経済開発計画の推進のための資材や技術の提供が行われるのが普通で、こうした取引の性格上、長期で大量の取引につながる可能性が高い。石油危機などの供給不安の高い時代に、多く用いられた手法。
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IEA
 International Energy Agency(国際エネルギー機関)の略称。
 先進国クラブと称されるOECD(経済協力開発機構)の下部機関として1974年11月に米国の提唱で結成された。当初はOPEC産油国の価格カルテル政策に対抗する性格が持たされたが、現在は先進国石油消費国が 1.石油備蓄の拡充(90日間の義務)2.緊急時の石油需要抑制措置 3.前記を実施したうえで、一定以上の不足をきたす国があった場合は、加盟各国が分担して石油を融通する緊急融通制度 4.代替エネルギーの開発−−で協力体制をとることに重点が置かれている。加盟国は日本を含めて24ヵ国。本部所在地はフランスのパリ。
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KHP
 冷暖房機器はヒートポンプで冷媒などの熱交換を行うことで機能を発揮しております。熱源としては電気が一般的でEHPといいます。ガスを熱源に用いた場合はGHPといいます。KHPは灯油(英語でケロシン)を熱源として用いたもので、電気やガスと比較して2〜5倍の経済性を発揮すると言われています。燃費の点では断然KHPが優れているわけです。
 工場や集合住宅などの大量のエネルギーが必要な冷暖房機器はもちろん、家庭用にも取り扱いが簡単な機器がありますから、お近くの石油販売店や住宅設備機器販売店にご相談ください。
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OPEC

 Organization of Petroleum Exporting Countriesの略称です。
 石油輸出国による生産・価格カルテル。1960年9月にイラン、イラク、サウジアラビア、クウェート、ベネズエラの5ヵ国により結成されました。その後、カタール、インドネシア、リビア、アラブ首長国連邦(UAE)、アルジェリア、ナイジェリア、エクアドル、ガボンが加入しました。
 結成当時、世界の原油はセブン・シスターズと呼ばれたメジャーが支配していましたが、第三世界の資源ナショナリズムを先導する形でOPEC各国は国内の原油資源を支配下に収めていきました。二度にわたる石油危機でその地位を確固たるものにして、一時は「世界最強のカルテル」と呼ばれたこともありました。
 原油価格の高騰によって非OPECの生産量が拡大していったことで、OPECの世界原油生産シェアは73年の56%から85年には28%にまで低下していき、さらに石油先物市場の拡大で市場支配力を弱めることとなりました。
 93年にエクアドルが、96年にガボンが脱退して、現在は11ヵ国で構成されています。事務局はオーストリアのウィーンに常置されています。

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OPECバスケット価格
 OPECの原油価格指標。1986年から非OPECの 1.メキシコ・イスムス原油とOPEC加盟国の 2.サウジアラビア・アラビアンライト 3.インドネシア・スマトラライト 4.アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイ 5.ナイジェリア・ボニーライト 6.アルジェリア・サハラブレンド 7.ベネズエラ・ティアファナライト−−の6原油、合計7原油の加重平均価格を指標としている。
 2000年3月の総会で制定したプライス・バンドの指標として採用されている。
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PLATT'S
 プラッツ・オイルグラム。米国マグロウヒル社が発行している石油市場レポートで、毎日発行される。ここに掲載される原油価格および石油製品価格は、世界の相場形成に大きな影響力を持つ。
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SQマーク
 ガソリンスタンドで販売するガソリン、灯油、軽油は、国内での製造に際しては厳しい品質基準を満たしたうえで、みなさんに販売されております。これらの石油製品は1996年からは輸入が自由化され、多様な品質の製品が流通することが予想されたために、運転時の快適性に関する品質事項、暖房設備などの耐久性に関する品質事項など「標準規格」に適合する製品を販売している製品であることを示すために、「SQマーク」の制度が設けられました。違反に対する罰則がありますから、このマークのあるガソリンスタンドは安心の目安になります。
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TTS
 前身が外国為替専門銀行であった東京三菱銀行が毎営業日に発表する外国通貨の「対顧客電信売り相場」の円レート。

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WTI原油
 ウエスト・テキサス・インターミディエートの略で、米国テキサス州沿岸部で産出される。NYMEXに1983年から上場され、世界最大の先物取引量によって、世界の原油価格の指標油種としての地位を築いている。

 現物産出量は日量150万バーレル程度。API度 は44.0で超軽質。硫黄分は0.22%。世界3大ベンチマーク原油の一つ。

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